2007年06月06日

新しい形状のUSBメモリ

先日某社より、トランシーバの形のUSBメモリを作ってほしいという依頼が入った。形状が少し複雑なので、実物を送ってもらっておいた。
そして今日、台湾のX社を訪問した。

技術者のY氏とトランシーバを前にして、どのように製作するか検討した。実物と同じ形状に作れれば一番よいのだが、それでは金型代が膨大になる可能性がある。
最少注文数を抑えるためには、金型コストを低くしなければならない。コストを低くするため、金型は基本的に2つの部分だけで構成されている。この金型によれば、成型(形ができること)と同時に色付けもできてしまう。

主要な部分が2つだけの金型から、成型後のUSBメモリを無理なく取り出すためには、形状が限られてくる。金型に引っかかる形状ではダメなのである。
Y氏といろいろ議論し、元のイメージを壊さないようにしながら、トランシーバに付いているたくさんのスイッチの位置や形を変え、一部を省略して、なんとか成型可能な形状にもっていった。
また、長く飛び出たアンテナがポキッとなりそうなので、柔らかい材料を用いることにした。

余談だが、台湾や香港のビジネスパーソンは欧米風の名前をもっている。
外国人(日本人を含む)を相手にする人だけかもしれないが、私が付き合っている数社の数十人は皆、欧米風の名前である。技術者Y氏の名前はMikeだ。
彼らとやり取りするメールや会話はすべて英語なので都合がよいとも言えるが、日本人がローマ字の名前を使うのと大きく異なる。

英語が全くできない人でも欧米風の名前をもっている。
ある会社の製造ライン担当の人はIvyという名前だった。この人と会話することはない(共通の言語がない)のだが、製造工程などについて打合せるときに、この人のスケジュールを話題にすることはある。従って、名前を発音しやすく覚えやすいのは便利である。

何年か前、輸入したマウスに不具合が見つかったとき、数千個のマウスをさいたま市にある当社で修理することになった。このとき技術者と一緒に来日した組立専門の女性も、ちゃんと欧米風の名前だった。
ただし、この女性の名刺は急いで手作りしたようなものだったので、名前も急いで付けたのかもしれない。

台湾のあるマウス会社の総経理(社長のこと)によると、欧米風の名前は社会人になるときまでに決めるそうだ。中国語の本名に発音が似ているものを選んだり、好きな人物の名前を付けたりする。
一度付けた欧米風の名前を途中で変えるケースはあまりないが、この総経理の場合は一度変えたとのこと。
posted by Q at 00:00| Comment(0) | 海外出張