2018年11月07日

Advantage2 日本語配列モデル の開発 その1

当社エジクン技研と米国キネシス(Kinesis)社が協力しておこなったAdvantage2キーボード日本語配列モデルの開発について書きます。

下の写真が外観です。[半角/全角]キーや[変換]キーを備えています。日本語配列モデルに限ったことではありませんが、大きな特長は、キーが平面状ではなくお椀状に配置されていることと、親指で操作するキーが多いことです。なお、写真をクリック(タップ)すると大きく表示できます。
Advantage2-Japanese.jpg
◇◇◇◇◇ 2014年 ◇◇◇◇◇
4月10日
以前のAdvantageキーボードと一部のWindows7の間で生じていた相性問題(当ブログ9月12日の記事ご参照)を解決するため、PS/2-USB変換LSIを別のものに替えたらどうか、とWillに提案しました。WillはKinesis社の社長です。USB機能を有する新しいマイコンを使って、マイコンからUSB信号を出力するようにすればもっと良い、とも書きました。
すると、新しいマイコンを使って作り直している、と返事が来ました。

◇◇◇◇◇ 2015年 ◇◇◇◇◇
2月20日
このころ、台湾のキーボードメーカーと協力して日本語配列モデルを開発しました。そして、Kinesis社はAdvantageを作り直しているんだよなあ、と思い出し、Willに、この機会にAdvantageの日本語配列モデルを作ってほしいと言いました。
そしたら、けっこう乗り気で、どのように作ればよいか質問をたくさん受けました。

2008年のことですが、Kinesis社から輸入を始める前にSeattleにある同社を訪問したときに、開発中のAdvantageの日本語配列版を見せてくれました。開発は頓挫しているようでした。日本語キーボードが英語キーボードと違う点について教えてほしいと言うので、帰国した後、Willにレポートを送りました。ですから、日本語配列モデルは前々から開発したかったのでしょう。

Willから受けた質問には、日本語を印刷したいくつかのキーが必要になり、それらのキーを押すと、Usage ID 53、135〜139(キーに割り当てられたUSBの信号) が出力されなければならない、と答えました。
また、日本語キーボードは英語キーボードよりキーの数が多いので、それをどうやって配置するかも問題だと伝えました。つまり、重要でないキーをキーパッドレイヤー(Keypad Layer / embedded layer)に押し込まなければならないので、どのキーが重要であり、どのキーが重要でないか、検討して選択する必要があります。

2月22日
Kinesis社が開発しているAdvantage2キーボードについて、Willが詳細に説明してくれました。新しいマイコンに変更するので、多くの機能がスマートに搭載されるようです。これらの機能は、日本語配列版でも全く同様に搭載されることになります。

2月23日
Willから日本語特有のキーについて質問を受けました。ひらがなを打って漢字に変換するようなことは、アメリカ人には経験がないだろうし、必要もないはずなのに、色んなことを聞いてきました。やはりキーボードには並々ならぬ興味があるのですね。
2008年にKinesis社から輸入を始めたとき、私はシアトルにあるKinesis社を訪問し、Willに会っています。今はかなりの高齢のはずなので、その深い情熱に驚かされました。

2月26日
日本語キーボードのキーをどのようにAdvantage2に押し込むか、メールで議論が続きました。すべて英語のメールでやり取りするので、テキストで日本語は表示できません。キーに番号を付したキーボードの図を送り、番号で指定しながら説明しました。
Winモード、Macモード、PCモードをどうするか、親指キーに何を持ってくるか、検討が続きました。

3月5日
日本語を毎日入力している身として、一番いいと思うキー配置を提案するのですが、Willにもこだわりがあるようで、別の配置を提案してきます。私はAdvantage2のキー配置に込められた深い意味を知らないし、Willは日本語をどうやって入力するのか知らないので、互いに説明し合い、双方が納得できる妥協案を探っていくことになります。

3月19日
Advantage英語版はCherryの茶軸が標準になっています。台湾のキーボードメーカーから仕入れた情報をベースに、日本人は青軸か赤軸が好みだ、とWillに伝えましたところ、赤軸を標準にしてくれることになりました。

3月20日
Dvorakオプションをどうするか検討を始めました。私はDvorakを使ったことがないので、これはやっかいな問題です。
また、Kinesis社で開発が進んでいるAdvantage2キーボードのファンクションキーについて、Willが詳細に説明してくれました。

この後しばらく、どのキーが重要で、どのキーならキーパッドレイヤーに配置しても大丈夫か、議論が続くことになります。また、Dvorakについても検討と議論が続きました。

5月12日
ファームウェアがとりあえず完成し、Willは、米国版Windows7に Microsoft IME を入れたそうです。そして、ファームウェアを入れた試作機で日本語を入力できるか確かめたいので、やり方を教えてほしいと言ってきました。
そこで、キーの絵を示しながら、N I P P O N N と打ち込めば、You will find Japan in Hiragana characters. と説明しました。さらに、変換キーを押すと、Then you will find Japan in Kanji. と書きました。

しかし、キーボードからOSに信号が伝わっていないようだ、との返事が来ました。多分、USBのディスクリプタが間違っていると思うのですが、よくわかりません。
その後、アメリカのAmazonで日本語キーボードを買って使ってみる、とのメールがきました。

また、新しくAdvantage2キーボードに備わった v-drive の機能について、Willが詳細に説明してくれました。

5月18日
試作機で 「にっぽN」「ニッポN」と入力することができた、とメールが届きました。しかし、漢字に変換することはまだできないそうです。
とりあえず、Nを2回打てば「にっぽん」「ニッポン」になるよ、と返信しておきました。

長くなるので、続きは後ほど。。。
posted by Q at 14:50| Comment(0) | Kinesis
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